今回は、夏の開催ということもあってか夜間の競技が多かった上、選手や大会関係者には申し訳ないのですが、むしろ気になったのは毎日のPCR陽性者数や死者数の発表でした。
コロナ感染者が多く入院した病院の医師に聞いてみると、その大変さは想像を絶するもので、オリパラどころではありませんでした。がんとは違って、昨日まで元気だった、死ぬはずのない人が死ぬ。精神的なダメージなのか、すっかり気力をなくして辞めていく医師や看護師……。それでもコロナ患者がどんどん運ばれてくる中で、彼らが抜けた穴をカバーするのは尋常ではなかったようでした。
その病院の看護師長は「コロナでは看護らしい看護はしてあげられなかった」と話され、病院幹部は「スタッフのメンタルダメージが大きい。患者以外に、職員のメンタルを診てくれる専門の心理士が欲しい」と口にされていました。私は、患者に何もしてあげられず、亡くなるのをみとるのはとてもつらいことだと思いました。さらに、少なくとも医師であり国会議員である方たちは一度、防護服を着てコロナ病棟に入ってみるべきだと思いました。
がんと向き合い生きていく