3回目の接種に備える 新型コロナワクチン8つの疑問(前編)オミクロン株への効果は?

3回目の接種がスタート(C)共同通信社

④3回目接種を慎重に検討すべき人は?

 ポリエチレングリコールなどのワクチン成分に対し、重度の過敏症(アナフィラキシーショックや、全身の皮膚・粘膜症状、喘息、呼吸困難、頻脈、血圧低下といったアナフィラキシーを疑わせる複数の症状)が表れたことがある人はワクチン接種は禁忌とされている。

「1回目、2回目の接種でこうした症状があった人は、追加接種はできないとされています。また、因果関係はわからないとしても、ワクチン接種後に後遺症と呼べるくらい強い副反応があった人も慎重になったほうがいいでしょう。心筋炎、髄膜炎、心筋梗塞、脳卒中といった重篤な疾患を発症した人はもちろん、長期にわたって胸痛が治まらなかったり、ひどい頭痛が続いていたり、手足のしびれが残っていたりする場合は、3回目の接種は控えたほうがいいと考えます。ほかには、接種に対して精神的に強い抵抗がある人は、うつなどの精神疾患につながるリスクがあるので注意が必要です。小学生など11歳以下の子供へのコロナワクチン接種においては、重篤な副反応とその長期後遺症についての十分なデータはありません。欧米のような感染爆発の状況では別ですが、現状では慎重にリスクと効果のバランスを考慮したほうがいいでしょう」(東丸氏)

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