コロナワクチン12歳未満への接種をどう考える? 公衆衛生の専門医に聞く

米国では先駆けて5~11歳の子どもたちの接種をおこなった(11月、ニューヨーク)/(C)ロイター

「そもそも論として、ワクチンは感染者を減らすために打ち始めたわけではないことを理解しておかなければなりません。感染予防のためならばまずは大人が感染経路対策をしっかりした上で子供の対策ではないでしょうか」

 不特定多数の人と触れ合い、感染しやすいのは大人だ。家庭内では大人から子供にうつることが多い。それはインフルエンザなどで立証されている。それなのに、子供が家庭内の高齢者にうつしてしまうのが心配だからワクチンを打たせるのはどうなのか?

「家庭内感染でいえば、たとえばお母さんがマスクなしでしゃべりながら調理し、飛沫が料理に付着する。火を通している時はよいが、火を通さない料理を食べさせる時はしゃべらないで調理をし、小分けにして出す。そうした丁寧な感染予防が一番なのに、それを全部ワクチンに背負わせようというのはどうかと思います」

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