幸先の良いスタートを切るための正月食事術

七草がゆを食べる良いタイミングとは? 7日が定番だが…

写真はイメージ

 お正月が明けると、スーパーで「七草がゆ」のセットが売られるほど、以前にも増して七草がゆの風習が世間に浸透しています。そもそも、なぜ七草がゆを1月7日に食べるのでしょうか。中国から伝わった考え方で、1月の元日に鶏、2日に狗(いぬ)、3日に羊、4日に猪、5日に牛、6日に馬を大切に扱いながら6日間占いを行う風習があったそうです。

 そんな考えをもとに、7日は人を大切にする「人日(じんじつ)の節句」とされました。これに、冬に不足しがちな貴重な生鮮野菜の若菜(日本古来の7種類の野草)を正月明けに摘んで食べていた風習がいつの間にか一緒になり、七草がゆのイベントになったそうです。そんなことから、七草がゆには「お正月の飲食で疲れた胃腸を休めるために食べる」「一年の無病息災を願うために食べる」といった要素がミックスされているのです。

 一般的に言われている七草は短歌にも詠われていて、「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」という覚え方もできます。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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