科学が証明!ストレス解消法

毎日40分の散歩で脳の海馬の体積が増え記憶力が向上する

毎日40分の散歩で記憶力が向上(C)日刊ゲンダイ

「あれ、名前が出てこない」「スマホをどこかに置き忘れてきてしまった」──。加齢による物忘れは仕方のないこと。とはいえ、思い出せなかったり、忘れてしまうことが何度も続くと、自分が心配になってしまうと思います。

 そのため、日頃からジムに通ったり、ジョギングをしたりして、なるべく体を動かそうと心がけている方も多いのではないでしょうか。体を動かすということでいえば、「散歩を続けると、記憶力をつかさどる海馬の体積が上がる」というピッツバーグ大学のエリクソンらの共同研究結果(2011年)が存在します。

 研究では、55~80歳の約800人に、毎日40分の散歩を続けてもらったところ、1年後にほとんどの人の海馬の体積が2%ほど増加している傾向が明らかになったそうです。実に、年齢にして「1~2年若い状態に戻る」ほどの効果だといい、記憶力も改善する傾向にあったと報告されています。体に良いというイメージのある散歩ですが、まさか脳にも効果があるとは目からウロコです。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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