正月明けは要注意!「眼精疲労」には目の病気が隠れている

目を休めるだけでは解消しないのが「眼精疲労」

 事実、眼精疲労にはピントを調節する毛様体筋に過度の疲労が重なって生じる「調節性眼精疲労」のように、背後に近視や遠視、老視、仮性近視などがあって、それが症状に拍車を掛けているケースも少なくない。近くのものを見るのに外斜視などで寄り目がうまくできないことによる「筋性眼精疲労」、左右の視力差が大きくそれを無理にメガネで矯正することで起こる「不等像性眼精疲労」が潜んでいる可能性もある。

 ほかにも角膜混濁、白内障、緑内障、網膜疾患などにより、何とかピントの力で見にくさを克服しようとして毛様体が疲弊する「症候性眼精疲労」、神経性のストレス、不安神経症、うつなどが原因となり、自律神経の働きが崩れることで、疲れ目、肩こり、頭痛といった眼精疲労の症状を引き起こす「神経性眼精疲労」もある。

「中高年で眼精疲労がひどいという人は、眼科専門医に相談して目の精密検査をしてもらうといいでしょう。自分でも気が付かない目の病気が進行している可能性があります。テレビやゲームなどデジタル機器の使用による眼精疲労は、肩こりや頭痛など目以外の身体的疲労を伴う『VDT(ビジュアルディスプレーターミナル)症候群』を発症することもあり、その場合の眼精疲労の主たる原因は調節性眼精疲労と考えられます」

2 / 5 ページ

関連記事