日本人は「葉酸」が極めて不足…認知症・動脈硬化・うつ病のリスクが増大

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 アメリカでは1992年、妊娠の可能性のある女性全てに1日400マイクログラムの葉酸を摂取するように勧告が出され、イギリス、カナダが追随。98年にはアメリカ、カナダで主食に用いられる穀類に葉酸が添加される葉酸強化が行われ、葉酸強化は現在、世界84カ国で実施されている。主食を食べれば自然と葉酸を摂取できるので、多くの人が1日400~500マイクログラムの葉酸摂取量を維持できるようになった。

「しかし日本では40年ほど前に葉酸を多く取ると体に害があるという間違った論文が発表され、それが否定されて以降も葉酸強化が行われていません。葉酸は妊婦さんに特に必要なのですが、国際的には600マイクログラム取れているのに対し、日本の令和元年の調査では230マイクログラムでした。もともと日本の妊婦推奨量は480マイクログラムと低い。しかしその約半分しか取れていないのです」

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