独白 愉快な“病人”たち

俳優・井上純一さん 尿管結石の激痛を振り返る「指一本動かすだけで全身に…」

井上純一さん(C)日刊ゲンダイ

■体外衝撃波では殴られるような痛み

 入院の翌日、無痛になった時、ふと「自分の知り合いの病院がいいな」と思い、退院を申し出ました。するとなぜか「何を言っているんだ!」と先生に激高されたので、こちらも腹が立って半ば無理やり退院しました。そして、なじみのある先生に診てもらったのです。

 当時の尿管結石の治療法は、ある程度の小ぶりの石の場合、水をたくさん飲んで尿と一緒に自然に流れ出るのを待つのが主流だったようです。でも自分の場合は、その先生の紹介で当時最新の治療だった「体外衝撃波結石破砕術」をすることにしました。衝撃波によって石を粉砕して、砂のようになった状態で尿とともに出すという方法です。体を傷つけることがないので入院は1日で済み、すぐに仕事にも復帰できました。今では珍しくないんでしょうけど、当時は全国で数台しか機器がなく、自分は埼玉の病院まで行って治療しました。

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