独白 愉快な“病人”たち

俳優・井上純一さん 尿管結石の激痛を振り返る「指一本動かすだけで全身に…」

井上純一さん(C)日刊ゲンダイ

 恥ずかしかったのは手術台です。腰のあたりにバレーボール大の穴が開いているベッドにうつぶせで寝るんです。大事なところがちょうど出るそのベッドの下へ女性の看護師さんが入って、下から衝撃波を照射する部分に印を付けるんですよ。その時の恥ずかしさは忘れられません。照射の際の痛みもはっきり記憶に残っています。照射のたびに金づちで殴られるような痛みがあるのです。何回照射されたかは忘れましたが、麻酔されていたにもかかわらず、ガンガン殴られる痛みを感じました。時間にして30分ぐらいでしょうか。

 おかげさまで翌日には尿とともに流れてくれて、それからは一度も再発していません。年齢なりに健康です。強いて言えば、47歳の時に「痔ろう」で手術したくらい。病気が下半身に集中している感じですね(笑い)。

 病気から学んだことは「前触れなく突然やって来る」ということ。下半身の鈍痛が尿管結石につながるとは思ってもいなかったので、30代の自分は本当にびっくりしました。今言えるのは「鈍痛があったらすぐ病院に行け」ということです。

4 / 6 ページ

関連記事