科学が証明!ストレス解消法

「社会的手抜き」をなくすことが仕事の効率化につながる

リンゲルマン効果(写真はイメージ)

 裏を返せば、人数が増えるほど責任感も分散してしまうことが示唆された。しかも、無意識でこういった心理が働いてしまうというから厄介です。チームで抱えている仕事があったとして、誰も率先して動かないのは、自分が動かなくてもいいだけの人数がいるから--。人が多いからこそ、「社会的手抜き」が起こらないよう、マネジメントしておかなければならないというわけです。

「誰かが何とかしてくれるだろう」を放置しておくと、組織内、チーム内に齟齬(そご)が生じ、自らもストレスが蓄積されていくだけ。しかも、責任感が強い人、性格の良い人が、“誰かがやるだろう仕事”を引き受け、彼ら彼女らが疲弊してしまうといった悪循環をつくり出してしまう。

 優秀な人材がいなくなってしまう背景には、無意識下の「社会的手抜き」の影響もあると言えそうです。チームを機能させるためには、きちんと役割分担やルールを決め、「誰かが何とかする」ことをなくしていく。結果的に、仕事をする上でストレスをなくすことにもつながるはずですよ。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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