病気を近づけない体のメンテナンス

肺<上>肺トレでやるべき2つの呼吸法とスクワット 専門医が解説

写真はイメージ(提供写真)

「肺の病気がなくても、『若い頃より息切れがしやすくなった』といった自覚があるのであれば、肺の老化が進んでいる可能性があります。そうした人は『肺トレ』を試してみるといいでしょう。肺トレは、呼吸リハビリテーション(以下、呼吸リハ)の方法をベースにした、主に健常者向けの自分で行う健康法のひとつです」

 呼吸リハは、COPDなどの患者が息苦しさなどを改善するために、医療機関で行われているもの。慢性呼吸器不全の主な症状は、体を動かしたときに呼吸が苦しくなる。階段の上り下りや入浴、トイレに行く、といった日常生活動作(ADL)が息苦しくてできなくなる。呼吸リハの最大の目的はこのADLの改善になる。

 まず動いても息苦しくならないようにするのが「呼吸訓練」。特別な呼吸法を行うことによって、息苦しさなどの症状を改善させる。また肺機能が低下すると、体を動かすのがつらくなるので、歩かなくなり下半身の筋力が低下する。弱った筋力を回復するための「運動療法(筋トレ)」も、呼吸リハの一部に取り入れられているという。

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