患者は命がかかっています。仮に、内視鏡検査が麻酔なしで行われ、患者が覚醒した状態で一緒にモニターを見ていて、「AIはがん確率45%を示し、医師は生検をしなかった」とします。すると患者は、「AIはがん45%、医師は大丈夫だと判断して生検しなかった。医師を信頼しているが、それでも私はAIでは45%がんなのだ」と考えるでしょう。この先ずっと頭の中に「45%」という数値が、その不安が残ってしまうのではないか。そう思いました。
さらに、AIが「%」を示すことで、医師がその数値に頼るようになった場合、プロの眼力が落ちてしまうのではないか? とも考えました。AIが眼力のない素人の医師に取って代わる、そのように時代は進むのかもしれません。
AIの登場はいわば産業革命です。いずれにしても、最も大切なことは見落としがなく、正確な診断がなされることだと再認識したところです。
がんと向き合い生きていく