オミクロン株が猛威を振るい、新型コロナウイルスの感染が再び拡大している。3回目のワクチン接種や新たな経口治療薬の導入も進められているが、一般に広まるにはまだまだ時間がかかる。だからこそ、手洗い、マスク着用、3蜜回避などの感染対策は欠かせない。そんな中、注目されているのが「舌」のケアだ。
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ウイルスは、ヒトの細胞表面にある「ACE受容体」に結合して細胞内に侵入する。神奈川歯科大学の研究グループの報告では、舌の上皮組織にはそのACE2受容体に加え、ウイルスが受容体に結合する際に使う「セリンプロテアーゼ」（TMPRSS2）が同時に発現していることが明らかになった。
さらに、舌の表面に付着する「舌苔（ぜったい）」と呼ばれる苔状の汚れの中には、TMPRSS2が含まれていることもわかったことから、舌苔は感染症のリスク因子と考えられるという。
小林歯科医院の小林友貴氏（※）は言う。
※小林歯科医院（世田谷区）●歯科 ●小児歯科 ●歯科口腔外科
「舌苔は、口腔内の粘膜の上皮が剥がれたあかや食べかすが、舌の表面に密集している舌乳頭という粘膜の突起の隙間に入り込んで蓄積したもので、そこで口腔内の細菌が繁殖します。舌苔はいわば細菌の塊といえます。われわれの舌や喉にあって、ウイルス感染の入口になる受容体は、通常ならばタンパク質からできている粘膜で保護されています。しかし、舌苔で繁殖した細菌はTMPRSS2などのタンパク質を加水分解する酵素を産生し、保護している粘膜を破壊します。その結果、舌に多く発現している受容体が露出して、ウイルスに感染しやすくなってしまうのです」
感染症リスクにも 舌が白いとなぜ危険？ 対策は？
昨年5月に発表された海外の研究では、脱落した口腔上皮細胞には、新型コロナウイルスの感染が認められた。舌苔には、そうした剥がれ落ちた上皮細胞が含まれていることから、ウイルスの“貯蔵庫”になっている可能性があるという。だからこそ、感染症対策には舌苔を除去する舌のケア=舌磨きが大切になる。
「舌苔は普段の歯磨きだけではしっかり除去することはできません。歯磨きをした後、専用の舌ブラシや、やわらかい歯ブラシを使って舌磨きするのがおすすめです。鏡を見ながら舌を出し、軽い力で奥から手前に舌の表面を2～3回ほどこすればOKです。その際、力を入れてこすりすぎるのは厳禁です。舌の表面の舌乳頭を傷つけてしまって、かえって舌苔が付着しやすくなってしまったり、口腔内トラブルを招きやすくなるリスクもあります。舌がヒリヒリするほど強く磨いたり、毎日何度も行う必要はありません」（小林氏）
■心がけたい日常のケア 歯磨きの際に舌のチェックを
舌苔の付着しやすさは人によって異なり、唾液の量、体調やメンタルの具合、食事内容などで変わってくる。歯磨きをする時に舌をチェックして、舌苔で表面が白くなってきたな、舌苔が厚くなってきたなと感じたら、その都度、軽くこすってケアするだけでも良いという。
感染対策になる舌磨きでは、歯磨き剤にも気を配りたい。最近は、自然由来の保湿成分であるフコイダンが配合された歯磨き剤が注目されている。「海の蜜フコイダン配合ハミガキジェル」には、オキナワモズクから抽出したアセチルフコイダン（10％）をはじめ、7種類の植物・薬草・漢方原料が含まれている。
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フコイダンは、コンブ、ワカメ、モズクといった褐藻類と呼ばれる褐色の海藻類だけに含まれる水溶性食物繊維の一種で、表面のヌルヌルしたぬめり成分がそれにあたる。海藻が潮の満ち引きや直射日光などによって表面が傷ついたときに傷口から細菌などが侵入しないようにブロックしたり、大気にさらされた際に潤いを保って乾燥を防ぐ働きがある。
また、国内外の研究では、胃の粘膜保護や炎症修復、抗ウイルス作用、コレステロール低下作用、血圧低下作用、抗がん作用など、さまざまな生理機能も報告されている。そうしたことから、いまでは健康食品をはじめ、化粧品、石けん、シャンプーなど、フコイダンを配合したさまざまな商品が登場している。
保湿成分が含まれている海の蜜フコイダン配合ハミガキジェルを使って舌を撫でるようにやさしくブラッシングすることで、舌を傷つけずにスムーズに舌苔ケアを行える。口腔内の潤いを保ち、傷口を保護して細菌が侵入しないように防ぐことも期待できる。
さらに、研磨剤、防腐剤、香料を使用しておらず化学物質や強い刺激が苦手な人も使えるため、最近は介護施設からの発注も増えているという。
適切な舌磨きでウイルス感染を予防し、健康を維持したい。
▼お問い合わせ先：株式会社あみう
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