良質なタンパク質は、カツオ、マグロ、アジなどの魚介類、牛肉や豚肉、鶏卵、納豆、チーズ、牛乳などに含まれている。食欲が低下している人は「お茶漬け」や「そうめん」などの食事を好む。
しかし、ごはんや麺などの糖質(炭水化物)が多いと食事で消費する酸素量が増えるばかりか、二酸化炭素排出量も増えるので呼吸に負担がかかる。そのためCOPDの人には、糖質を減らして脂質やタンパク質を増やすことがすすめられているという。
食欲がなく一度にたくさん食べられない人は、少量で高カロリーを摂取できる「脂質」を多く含む食べ物を取るなどの工夫をするといい。たとえばバターやチーズ、ヨーグルトなどの乳製品。脂質は呼吸商が最も低く、酸素消費が最も少ない栄養素なので、食が細くなっている高齢者などにはすすめられる。
「脂質は調理法として、炒めものや揚げものなどで油を上手に取り入れるのもいいでしょう。ただ、消化機能が衰えた高齢者は、油を多く使った料理はたくさん食べられないと思います。その場合、アジ、サバ、イワシなどの青背魚に含まれるDHAやEPAなどの良質な油(魚油)を多く取るのがいいでしょう」
1日3回の食事で必要な摂取カロリーが取れない人は、間食(おやつ)を取ることでもOK。バターを多く使った洋菓子、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品。特に乳脂肪分の多いアイスクリームは、食欲が落ちても取りやすいのでおすすめという。
病気を近づけない体のメンテナンス