60歳からの健康術

自由診療歯科医が教える歯のケア(4)“歯なし”を放っておくとどうなる?

写真はイメージ

「しかも、最近は歯全体を覆うようにかぶせる人工の歯(クラウン)をより白くみせるために厚めのものを使う歯科医院が増えています。そのため患者さん自身の天然歯をより大きく削らなくてはならず、治療した歯が以前に比べ長持ちしづらくなっているのです」

 最近の自由診療では治療が必要な歯の写真を特殊なカメラで撮影し、そのデータを基に歯の材料となるブロックを自動で削り出す機械が普及。歯科技工所に依頼しなくてもその場で白いクラウンやインレー(詰め物)ができるため、治療する時間のない患者に歓迎されている。しかし、従来のやり方なら歯科技工士が時間をかけて患者の歯に合ったクラウンを作れるのに対して、機械だとある程度の型にはまった、やや厚みのあるクラウンしか作れない。そのため、それをかぶせるにはある程度患者の歯を単純な形にする必要があり、より大きく削らざるを得ないとされる。結果的に歯の歯根が割れやすくなるリスクを気にする歯科医師もいるという。

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