東洋医学を正しく知って不調改善

鍼灸師によって効き方に違いはある? 感受性、相性、熟練度…

天野陽介氏(提供写真)

 江戸時代に出版され当時ベストセラーとなり、現代も読み継がれているいわば健康本、「養生訓」(貝原益軒、1713年刊)には医術を志す者の心得として次のような言葉があります。

「医は仁術なり。仁愛の心を本とし、人を救うを以て志とすべし。我が身の利養を専らに志すべからず」

 この教えは患者さん側の気持ちに寄り添い、高い志を持つことが大切であると述べていますが、鍼灸師も心したいところです。

 ですからもしひとつの治療院で鍼灸の効果を十分に感じられないと思っても、あきらめずに別の鍼灸師を探してください。きっとあなたに合った鍼灸師に出会えることでしょう。

2 / 2 ページ

天野陽介

天野陽介

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

関連記事