名医が答える病気と体の悩み

どうして「扁平足」になるのか…治療は必要?

整形外科医の佐々木政幸氏(提供写真)

 もっとも、扁平足そのものは足の裏の変形であって、病気ではありません。実際、扁平足になっていても症状が出ない人がほとんどです。しかし、痛みがひどく歩行に支障が出たり、立っていられない状態になるケースもあります。体は軸でバランスを取るので、扁平足によって2次的に膝に負担がきたり、踵が内向きになる人もいます。こうした症状が出れば整形外科で治療が必要です。

 整形外科では、足関節機能を維持するためのエクササイズを勧めています。足のアーチ部分を支える筋肉「後脛骨筋」が炎症を起こすことで、土踏まずが消えてしまうので、後脛骨筋を鍛える必要があるのです。そのためのエクササイズとして「タオルギャザー」があります。床に敷いたタオルを足指で手繰り寄せる運動です。できるだけ踵を固定し、足指だけでタオルを手繰り寄せるようにします。1枚のタオルをすべて寄せ切るまで行い、これを1日3~5回繰り返します。

2 / 3 ページ

関連記事