では子ども同士の感染防止にマスクは必要か。
「子どもはあらゆるものに触る、口にする。友達同士でくっつくが当たり前。そうして成長していく。そんな子どもに感染対策で飛沫を共有しないためにマスクをしろ、と言っても聞くわけがありません。むしろ、飛沫が落下したところに付着しているウイルスに触れた手でマスクの表面をべたべた触ったり、触ったその指を口や鼻の中にいれたりする。子どものマスクは感染予防どころか、感染源になりかねません」
■ワクチンも絶対ではない
「換気の悪い密閉空間」を改善するために換気が十分に行われているかどうかを確認するための二酸化炭素濃度測定器(CO2測定器)。これも、濃度が低ければ安全だと安心してはいけない。
「換気扇の前ではCO2濃度が低くても、ウイルスを含んだエアロゾルの通り道になっていれば感染リスクが高くなる。測定器で安心してはダメで、空気の拡散と流れを考えなければなりません。ワクチンも重症化リスクが低下するだけで感染しなくなるわけではありません。ですから、接種後もウイルスを体内に取り入れない方策を考え続ける必要があります」
ワクチンで重症化しないということは、ワクチンを打っている人のなかに感染してウイルスを排出していながら症状がない人もいるということだ。マスク、CO2測定器、ワクチン……何も考えずに選択していれば逆に感染を拡大させるかもしれない。そのことも覚えておこう。
新型コロナ第6波をどう過ごすか