認知症を予防する補聴器のすべて

喫煙本数の増加で聴力低下のリスクが上がる 日本の研究で報告

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 難聴の原因は遺伝、加齢、病気、薬の副作用、音の環境などさまざまあるといわれていますが、中でも大きな音を聞き過ぎることで起こる難聴については前回お話ししました。今回は、喫煙や生活習慣に起因する生活習慣病が難聴に及ぼす影響とその予防策を考えていきたいと思います。

 最近行われた国立国際医療研究センターの研究によると、喫煙本数の増加に伴い、聴力低下のリスクも高くなるということが判明しました。

 ちなみに5年間禁煙するとその難聴リスクは非喫煙者並みになるという報告もありますから、ヘビースモーカーの方でも遅すぎることはないので、今日からでも禁煙をオススメします。

 そもそも喫煙と難聴がどのように関係するのでしょうか? それは喫煙により血管中の活性酸素が過剰に増加、それにより血管を傷つけ、血管内の壁にコレステロールを沈着させ動脈硬化を起こしやすくなるためなのです。そして血管の壁が硬く分厚くなり血流が滞ります。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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