感染症別 正しいクスリの使い方

【風疹】赤ちゃんを守るために周囲のワクチン接種が大切

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 1979(昭和54)年4月2日以降に生まれた人は、男女とも公的な予防接種を受ける体制になっています。しかし、79年4月1日以前に生まれた男性は、公的な風疹の予防接種の機会がなかったため、風疹の免疫(抗体)を持っていない人が多いといわれています。

 厚生労働省では、風疹の公的予防接種を受ける機会がなかった1962(昭和37)年4月2日~79年4月1日生まれの男性を対象として、風疹の抗体検査と予防接種を無料で受けられるクーポン券を配布する事業を、2019年4月から22年3月31日まで実施しています。

 対象者に対し、居住している市区町村からクーポン券を送付し、それを持参すれば職場などでの健康診断や全国の医療機関などで、原則無料で抗体検査と予防接種を受けられるというものです。

 実施期限が迫っています。対象の方はクーポンを持って近隣の医療機関へ行きましょう。

 対象者でクーポンを紛失した方も、住民票のある市区町村に問い合わせをすることをおすすめします。

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荒川隆之

荒川隆之

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

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