ウドには大きく分けて白い白ウドと、緑色の山ウドがあります。どちらも同じウドなのですが、白ウドはある程度日光に当てながら根元に土をかぶせ軟白栽培されたもの。アクが少なく食べやすいのが特徴です。一方、山ウドは本来野生のウドを指していましたが、現在では露地栽培されたものも山ウドとして流通しています。風味が強く山菜らしい苦味もありますが、山ウドの中でも野生種は栽培種以上に香りや苦味が濃厚です。
ウド栽培が確実に行われていたのは江戸時代以降とされています。腰痛や筋肉痛、風邪、むくみ、めまいなどの薬効があることから、民間療法でも解熱や強壮剤として使われていたそうです。次第に日本料理向けの高級食材として注目されるようになり、近年では江戸東京野菜のひとつとして登録されるなど、伝統野菜として再び注目を集めています。その他、中国地方の大山ウド、大阪の三島ウドや、栃木の「那須の春香うど」などが有名です。
時間栄養学と旬の食材