また下顎全体が後退しているために出っ歯に見える方もいます。この場合、「下顎枝矢状分割術」によって、下顎全体を前方に移動させます。左右のエラから頬の内側の歯茎を切開して、エラ部分の左右の骨を分割し、噛み合わせを考慮したバランスの良い位置に移動させます。
下顎枝矢状分割術は上顎や下顎の外科処置は骨を移動させる大掛かりな手術ですから、体への負担は大きいです。手術後、数週間程度は患部に痛みや腫れがあり、マヒなどの症状が出る可能性もあります。
歯列矯正の治療だけであれば保険は適用されませんが、顎や骨を切るような手術が伴う場合、大学病院や一部の医療機関では、歯列矯正の費用を含めて、入院費用まで保険診療の対象になります。
保険の負担額が3割で、60万円前後が相場とされています。
また手術は大学病院などで10日前後の入院と全身麻酔が必要となります。術後の歯列矯正も含めて、完全に治療を終えるのに2~3年はかかると考えておきましょう。
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