最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

患者さんが利用する栄養食品の購入で貴重な体験をした

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「あけぼの診療所」では患者さんの療養生活を丸ごと面倒見るという考えのもと、医療活動を行っています。

 とはいえ患者さんやご家族の生活スタイルはさまざまで、私たちがお世話しようと立ち入れる範囲もまた、各患者さんやご家族によっても違ってくるわけです。時に出過ぎたおせっかいだったり、逆に遠慮し過ぎて至らなかったりしますが、その都度修正し、患者さんやご家族にとって納得のいく療養生活を一緒につくり上げています。

 例えば食事に関しては、のみ込みづらい患者さんには、とろみのついたドリンクやゼリーなどの高栄養食品や栄養剤を提案し、用意することもあります。

 一般的に医療機関が栄養食品や栄養剤を購入する場合、栄養剤を扱う卸売業者さんから卸売価格で購入します。その場合の送料は別途必要で、大量購入の場合だと送料が無料になったりもします。ですので箱買いも少なくありません。卸売価格より値段は高めですが、患者さんが個人でネットで買うことも可能です。

1 / 3 ページ

下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

関連記事