独白 愉快な“病人”たち

LOUDNESSドラマー鈴木政行さん 脳梗塞から奇跡の復帰を語る

鈴木政行さん(本人提供)

 でも、今は普通に叩けるようになったんです。高速ドラムはまだですが、少しずつライブ演奏もできるようになって、それがいいリハビリになった。ヘビーメタルのツーバスドラマーで本当によかったです(笑い)。

 薬はケタスカプセル(脳血流をよくする薬)とメチコバール(傷ついた末梢神経を修復する薬)を1日3回飲んでいます。最初は右腕が胸の前でギューッと固まっていたので、指が動いてドラムスティックが持てるようになったことは奇跡です。先生に「ここまで回復した例はない」と言われました。

 5月からの全国ツアーはサポートドラムなしでフルステージをやる(!)と決めています。大切な人を信じて、自分の考えを信じて、「LOUDNESSで世界一になる!」を信じて活動していきます。 (聞き手=松永詠美子)

▽鈴木政行(すずき・まさゆき) 1972年、北海道生まれ。10歳でヘビーメタルに目覚め、12歳でドラムを始める。16歳で地元のバンドに加入し、その後、ヘビーメタルバンド「SABERTIGER」を経て、2009年から「LOUDNESS」に加入。今年、バンドの40周年を記念したアルバム「SUNBURST~我武者羅」を冠した全国ツアーが5月にスタート予定。チケットの一般発売は3月5日から。

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