1年すぎての外来では幸い、採血検査の結果は腫瘍マーカーの上昇はありませんでした。続けて受けたCT検査が終わって帰宅する時、またB看護師が「CTの結果は次回の外来で先生が説明してくれます。何も心配いりませんよ」と言ってくれました。
私のことを心配してくれたのだと思うのですが「『何も心配いらない』って、結果はまだ分かっていないのに……」と、なんとなく腑に落ちないような気持ちになりました。夜になるとまた、あの「何も心配いりませんよ」という言葉が頭をよぎりました。なんとなく、気休めに軽く言われたような気がして、「私の心配を分かってもらえていない」──そう思いました。
翌週、担当医からCT検査の結果が告げられました。
「報告書では再発はありませんでした。ただ、右肺尖部で少し気になるところがあります。ぼやっとしたこの影ですが、転移の影ではないと思います。ただ、前のCT検査ではなかったので、2カ月後にもう一度、CT検査をしましょう」
がんと向き合い生きていく