東洋医学を正しく知って不調改善

花粉症にはどんな漢方薬が効果があるのか 3つの観点から捉える

天野陽介氏(提供写真)

 鼻づまりが中心の場合は「葛根湯加川芎辛夷」(かっこんとうかせんきゅうしんい)が、鼻づまりがとてもひどく粘り気のある鼻水が出たり、鼻の乾燥感がある場合は「辛夷清肺湯」(しんいせいはいとう)が用いられます。

 普段から疲れやすく、胃腸の働きが弱い場合は「補中益気湯」(ほちゅうえっきとう)で胃腸の働きを高め、消化吸収機能を改善し、体全体を整えることも考えられます。

 もし花粉症の治療に漢方薬を選ぶなら、最も強く表れる症状や自分が気になる症状を目安に、漢方を扱う医師・薬剤師らに相談するといいでしょう。

2 / 2 ページ

天野陽介

天野陽介

日本医学柔整鍼灸専門学校鍼灸学科専任教員。北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部客員研究員も務める。日本伝統鍼灸学会、東亜医学協会、全日本鍼灸学会、日本医史学会、日本東洋医学会所属。

関連記事