腰痛のクスリと正しくつきあう

剥がした後も4週間は紫外線に当たるのを避けるべき湿布薬

使用後4週間は紫外線に注意(写真はイメージ)

 ロコアテープは、貼付による主成分の血中濃度が飲み薬と同じくらい上がります。効果が強力である半面、かぶれなどの局所の副作用以外に、胃潰瘍など全身性の副作用が起こりやすく、貼付は「1日1回、上限2枚まで」と決められています。

 また、合成抗菌剤のノルフロキサシン(バクシダールなど)、ロメフロキサシン(バレオンなど)、プルリフロキサシン(スオード)といった内服薬と併用すると、けいれんが表れる危険があるため、禁忌となっています。

 他にも「併用に注意すること」と記載されている医薬品は多く、抗凝固剤のワルファリンカリウム、免疫抑制剤(抗リウマチ薬)のメトトレキサート、副腎皮質ホルモン剤のメチルプレドニゾロンなど、いずれも医療現場で繁用されている薬が該当します。湿布薬だからといって気軽に人に譲ってはいけません。

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池田和彦

池田和彦

1973年、広島県広島市生まれ。第一薬科大学薬学部薬剤学科卒。広島佐伯薬剤師会会長。広島市立学校薬剤師、広島市地域ケアマネジメント会議委員などを兼務。新型コロナワクチンの集団接種業務をはじめ、公衆衛生に関する職務にも携わる。

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