名医が答える病気と体の悩み

足がくさい…臭いで深刻な病気かどうか分かるのか?

皮膚科医の宇井千穂氏(提供写真)

 足の裏の臭いがくさい場合、一般的には皮膚の病気が原因である可能性が高いといえます。多いのは「白癬」で、いわゆる水虫と呼ばれます。足の皮膚にカビの一種である白癬菌が感染し、赤い水っぽい発疹が出来てかゆみも生じます。皮膚に細菌感染を起こすことで、足に雑菌を繁殖させて臭いの原因になるのです。

 また、手のひらや足の裏に膿がたまった膿疱や水疱が生じる「掌蹠膿疱症」も、歩行時の衝撃などで潰れるとそこから雑菌が繁殖し、臭いを放出することがあります。

「点状角質融解症」では、皮膚の角質内に細菌が繁殖し、皮膚に数ミリ大の小さな穴ができます。穴の中で雑菌が増え、臭いを放つ膿が生じて、痛みと悪臭を伴うのが特徴です。

 いずれも、人によって臭いの感じ方はさまざまで、「甘酸っぱい」「腐敗臭」「アンモニア臭」などと表現される場合が多い印象です。

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