冷えが強く下肢の痛みやしびれが続く腰痛では、芍薬甘草湯に附子(ブシ)を加えた「芍薬甘草附子湯」を使うケースもあります。附子は、ハナトリカブトまたはオクトリカブトの子根を乾燥させたもので、新陳代謝を良くして血流を改善し、体を温め、痛みをとる作用があるのです。
ただし、甘草を含む漢方薬は偽アルドステロン症が表れやすいので注意が必要です。血圧を上昇させるホルモン「アルドステロン」が増加していないのに血圧の上昇や、むくみ、体重増加が起こる場合があるのです。
また、低カリウム血症(血清中のカリウム値が低くなること)によって、脱力感や四肢のまひなど重大な副作用のきっかけとなることもあります。ですから、安易な継続使用はお勧めしません。
腰痛のクスリと正しくつきあう