歯を残す「根管治療」は3つの機器が揃った歯科医院で受けたい

写真はイメージ

「根管は、歯根の中にある神経や血液が通っている道のことで、直径が0.3ミリほどしかないうえ、曲がりくねっていたり枝分かれしていたりと迷路のような複雑な形状をしています。そのため、患部をきちんと見ることができなかったり、治療器具が入らなかったりするケースがあるのです。現在、根管治療を受けている患者さんは、虫歯を放置していたことで神経が細菌に感染してしまった場合もありますが、ほとんどは以前に神経を抜くなどする根管治療を行ったものの、そこから再び感染を起こして再治療が必要になったケースです。それだけ根管治療はハードルが高いといえます」

■根管の状態を的確に把握できるかが重要

 根管治療を成功させるためには、「歯科用CT撮影装置」「マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)」「ラバーダム」の3つの検査・治療機器が有用だという。

「先ほどお話ししたように根管は複雑な形状をしているため、一般的なレントゲン撮影では、根管の形状や病巣の状態を正確に写すことはできません。その点、さまざまな方向から患部を写せるCTの撮影画像は、レントゲンでは確認できなかった病巣や根管の状態を的確に把握できて、見落としを防げるのです。また、根管を拡大して自分の目で確認できるマイクロスコープも、正確な根管治療のためにプラスです」

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