世界は「BA.2」を越えてウィズコロナに向かっている 医療情報学の専門家が特別寄稿

花見に出向く人も増えたが…(C)日刊ゲンダイ

 オランダも同様で、2つのピークを示している。1回目は2月7日からの1週間(717.9人)、2回目は3月6日からの1週間(396.7人)である。現在は200人前後まで減少している。両国とも、1回目の山は、行動制限などの緩和とワクチンの3回目接種がまだ十分に進んでいなかったことなどが原因とされている。しかし2回目の山は、オミクロン株の新型が原因と考えられている。

 ご存じの通り、従来のオミクロン株はBA.1で、新型はBA.2と呼ばれている。BA.2は、BA.1よりも感染力が強い(だからこそ置き換わった)のだが、毒性(重症化率や死亡率)は同等かむしろ弱いと考えられている。

 イタリア、フランス、ドイツなどは1月中旬から2月上旬にかけて、相次いで1回目のピークを迎え、その後は新規感染者がいったん減少したものの、現在は2回目のピークを迎えつつある。これらの国でも、BA.1からBA.2への置き換わりが進んでいる。とくにドイツは、1回目のピーク(231.1人)よりも、現在の新規感染者数のほうが増えている(275.7人)。

2 / 4 ページ

関連記事