認知症を予防する補聴器のすべて

大きさ・高さは調整できるが…メーカーで異なる音色は調整不可

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 奥さまの話では、それまで使っていた補聴器とメーカーAの補聴器の音作りの方向性が似ており、どこか聞き慣れたAが良いと、最初は瞬間的に思ったとのこと。しかし、2週間のお試しで使ってみて、Bの音に慣れるに従い、そちらの方が言葉がはっきり聞こえ、Bの良さを実感したそうです。

 お店は静かな場合が多いため、いずれの補聴器も良く聞こえると思ってしまうかもしれません。でも日常生活は、車の音や、食器の音がしたり、ドアがバタンと閉まったり、掃除機をかけたりと、さまざまな生活音が入ってきます。そういった雑音の中でも聞き取れるか、つけていて不便はないかなど、音色も含めて実際に体感してから購入すれば、より自分に合ったものを選べるでしょう。多くの販売店ではレンタル制度を設けていますので、それを大いに活用し、ぴったりの「相棒」を見つけてください。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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