健康マーカーを知る

血糖値(下)糖質を抑えておいしい脂とタンパク質を食べる

ひと回り小さいお茶碗を使うのもいい

■1膳のごはん量を減らす

 卵も誤解されやすい食品のひとつだ。大きさにもよるが、卵1個には約10グラムの動物性タンパク質が含まれている。1日に推奨されるタンパク質は体重の1000分の1。体重60キロなら60グラムなので、1日3個ずつ卵を食べれば、必要量の半分のタンパク質を取ることができる。

 しかし、患者に卵をすすめると、必ず「コレステロールが上がらないでしょうか」と心配する人がいるという。その考えは大きな間違いだ。なぜ、そんな「誤った神話」が生まれたのか。

「1913年に、ロシアのある科学者が、ウサギに卵を食べさせる実験をしました。すると、ウサギのコレステロール値が急上昇したのです。しかし、ウサギは草食動物です。草食動物に動物性タンパク質を食べさせれば、異常を起こすのは当然です。人間とウサギを同じに考えてはいけません。1981年には日本でも実験が行われています。この実験では、健康な人に1日10個の卵を5日間連続で食べてもらいました。血液検査の結果、コレステロール値には、まったく変化がなかったということです」

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