子宮頸がん発症予防のワクチン接種は本当に必要なのか? 4月から定期接種が再開

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「性交渉の経験がある人の8割は生涯に一度はHPVに感染します。そのうち一部の人は感染が持続し、前がん病変を経て子宮頚がんを発症する。つまり、HPVに感染する前、最初の性交渉を行う前のワクチン接種が最も望ましいのです」

 HPVが性交渉で感染するため、「子宮頚がんは性交渉の経験数が多い人が発症する病気」という偏見がある。まったくの誤解だ。たった一度の性交渉でも発症する人は発症する。性交渉の経験があれば、だれでもリスクがあると考えるべき。

 HPVワクチンの定期接種の対象は、小6から高1の女性だ。

 加えて、1997年度生まれ(今年25歳)から2005年度生まれ(同17歳)の女性。日本では2013年4月にHPVワクチンが子宮頚がん予防の定期接種になったものの、同年6月には積極的勧奨差し控えとなったため、再開が決定されるまでの8年の間に定期接種の機会を逃してしまった女性たちだ。定期接種と同様に公費負担で無料。期間は3年間。

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