注目される前立腺肥大症の手術「PUL」が保険診療に! 勃起機能維持に期待

50歳以上の男性に多い(C)日刊ゲンダイ

 PULについては海外で多数の臨床研究論文発表および臨床データが発表されている。いくつか挙げると、「PUL直後から急激に症状が改善」「TURPなど従来の手術と比べて低侵襲な上、効果の継続は同等」「術後の痛みの回復、患者の満足度は従来手術を有意に上回る」「5年間の追跡調査でPULを受けた80%超の尿閉患者がカテーテル留置不要」など。

 さらに着目すべきは、「PUL後、性機能障害の報告はなかった」(「LIFT Study」論文から)。従来治療では、薬、手術ともに一定の割合で性機能障害が発生する。なお、PULの術後合併症としては、排尿障害、血尿、骨盤痛などだが、いずれも軽症から中等症で、2~4週間で自然に治ることが報告されている。

 加藤院長が言う。

「今までの外科的手術と比べてPULは明らかに障害が少ない。排尿障害がなく、勃起機能などメンタルヘルスを保てる。これまで薬も手術も不適用だった患者さんにも、PULは期待できる」

 現段階では基本的に、従来の手術が適用ではない人が対象だ。

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