認知症を予防する補聴器のすべて

補聴器はまずレンタルして比較検討し、納得してから買う

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 なぜそのようになるのかと考えた場合、私が仮説として持っているのは、ダイエーやイトーヨーカドーなどの総合スーパーの出店により、消費スタイルが変化したからではないかということです。

 1960年代ごろから大量生産・大量消費の時代が始まり、それまでの「近くの商店であるものを買う」という消費スタイルから、「多くの商品陳列棚から比較検討して購入する」というふうに変わっていきました。それが75歳前後を境に分かれる検討スタイルの差かもしれない、と漠然と感じています。

 75歳以上のお客さまでは、「レンタルして比較検討して、納得してから買ってくださいね」とお伝えしても「悪いから」と遠慮し、諦めてしまう人も多いのです。

 でも補聴器にはその遠慮は禁物です。どうぞ遠慮しないで、あなたに合う補聴器をいろいろ試してみてください。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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