中医学において皮膚の要となるのが「肺」と呼ばれる臓器です。肺は呼吸器をつかさどる一方、皮膚との関連が深く、肌に潤いや弾力を与えたり、その表面をガードする臓器と考えます。そのため、肺の働きが衰え、乾燥すると皮膚も乾燥して、トラブルが表れます。ですから、肺に潤いを与える食材を取り入れることが大切です。
おすすめはホタテ。体に必要な水分を与えて、その量を維持するパワーがあります。さらに、老化に関わりの深い腎にも作用するため、老化による皮膚の衰えをサポートする働きもあるのです。また、滋養強壮にも優れ、胃の働きをアップする効果があり、食欲不振や消化不良にもおすすめです。そのほか視力回復、めまい、のぼせの改善などにも役立ちます。ホタテの調理が面倒なときは、ホタテ缶を使えば手軽に体によく、缶汁のうまみでおいしい料理を作ることが可能です。
コンビニなどで販売されているホタテ貝柱も味噌汁やスープに入れればおいしい出汁が出るので、常備して活用してみましょう。
健康長寿に役立つ高齢薬膳