がんと間違われやすい「IgG4関連疾患」って何だ? 国際的にも注目

腫瘍があってもがんではなくIgG4関連疾患かもしれない(C)日刊ゲンダイ

 医師の間での認知度が高まることを願うばかりだが、一方で、私たちが知っておくべきことが次の3つ。該当するなら、がんの治療に進む前に、セカンドオピニオンを受けることをお勧めする。

【がん診断に用いる腫瘍マーカーが高くない】

「がんと診断されたが、腫瘍マーカーが高くない。あるいは、生検などでがん細胞が出てこない場合、がんでないかもしれません」

【膵臓がんの典型的な画像と異なる】

「IgG4関連疾患は膵臓で見られることが多く、膵臓がんとの誤診もあります。医師が画像の説明のときに『典型的な膵臓がんの画像とはちょっと違う』といった内容の発言をしたら、やや疑わしい」

【臓器の腫瘤に加え、まぶたの腫れがある】

「まぶたの腫れは涙腺の腫瘤によるものかもしれない。念のためIgG4関連疾患を調べた方がいいでしょう」

 IgG4関連疾患の治療はステロイド投与。ほぼこれで、黄疸、糖尿病の悪化、まぶたの腫れといったIgG4関連疾患による症状は消失する。ステロイドの減量や中止で再燃する人もいて、3年を目安に少量を投与し続ける例も少なからずある。

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