手術は日帰りでここまでできる

短時間で手術を終わらせるために患者さんの理解と協力も必要

写真はイメージ

 そこで麻酔を含め約1時間30分ほどの手術を受けるわけです。術後は水分摂取をして、痛み止めの内服薬を飲み、帰宅となります。この間、3時間ほどです。

 このように短時間で手術が行われるためには、来院される直前まで患者さんによる食事などの自己管理が必要であると前回もお伝えしました。

 ここで改めてそのことを説明しましょう。まず前日の夕食は21時までに済ませ、直前の飲食は厳禁となっています。

 もし胃の中に飲食物が停滞した状態で手術に臨むと最悪の場合、手術中や術後に嘔吐の危険があります。そして、その嘔吐は高い確率で誤嚥し、気道を介して肺に到達し肺炎となります。

 これは飲み物も同じで、コーヒーや牛乳、ジュースといったものも禁止です。ただし、水かお茶に限れば当日の早朝6時までなら可能としています。

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大橋直樹

大橋直樹

日本外科学会認定外科専門医、全日本病院協会認定臨床研修指導医。東京外科クリニックグループでの日帰り手術の件数は2022年4月末日時点で3101件。

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