地方に波及する梅毒パンデミック 年内に1万人感染の可能性も

新規感染者が地方都市に広がっている(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 特筆すべきは東京の患者数だ。昨年の第18週時点では690人だったのが、今年は第18週までに1028人と大きく増加した。これには2つの理由が考えられるという。

「東京では新型コロナ感染症の新規陽性者数が昨年11月24日の5人が今年2月2日には2万1562人まで増加、4月末まで5000人を超える日が続いていました。感染後の後遺症も話題になったこともあり“濃厚接触”を避けて減るかもしれないとの期待がありました。しかし、感染しても重症化しない、と考える人が増えたせいか、逆の結果になりました」

 もうひとつは梅毒患者のカウントの仕方にもよるという。

「注意したいのは感染者数は届け出た医療機関の所在地でカウントされることです。“地元で梅毒だと知られたくないので大都市の医療機関を受診した”という人も多い。東京はもちろん大阪などの増加数は周辺地域に住む患者さんの増加分が反映された結果とも言えます」

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