認知症を予防する補聴器のすべて

取り外しのときに補聴器をよく落とす…そんな悩みの解決策は

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「補聴器をつけてるけど聞こえない」「補聴器は買ったけど使っていない」──。こういった方はたくさんいらっしゃいますが、その原因や問題点はさまざま。そんな一つ一つを解決し、聞こえの改善を図った一例を紹介したいと思います。

 そのお客さまは他店で購入した補聴器を数年間使っていた90代の女性。「聞こえないので補聴器を買い替えたい」とのことでしたが、付き添いのご家族から話を伺っているうち、問題点が分かってきました。

 それは、補聴器の形です。その方の補聴器は耳穴型の小さく目立たないもの。年と共に手先が思うように動かなくなり、取り外しのときによく落としてどこかに転がっていってしまい、見つからなくなってしまうとのこと。また、小さな電池の交換も難しく、電池のフタを何度か壊してしまうこともあったといいます。

 そこで解決策として、補聴器の形はやや大きめの耳かけ型にし、充電式を提案しました。これならたとえ落としてもむやみに転がることがなく、しかも大きめのサイズなので見つけやすくなります。充電式なので電池の交換も不要です。

1 / 2 ページ

田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

関連記事