コロナ第7波に備える最新知識

なぜ新規感染者数は激減しているのか ワクチン効果が強調されているが…

新規感染者数は激減(PCR検査センターに列を作る人々)/(C)日刊ゲンダイ

 弘邦医院の林雅之院長が言う。

「日本でも空港や港の検疫で発見される感染者数が5月末まで連日1日100人超えだったのが、6月からは1日5人程度になった。これは入国者の検疫が緩和されたためです。感染者数がこれだけ広がるとその数を把握しても意味がない、いまはどのような性格のウイルスに変化し、どう広がるかが重要であってそれを注視しようと方向を転換している国が増えていて、日本もその方向に舵を切ろうとしている。私たちも流行するウイルスについての情報に注意すべきです」

 ちなみに、冒頭の感染症対策アドバイザリーボードでは現在主流のオミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや2次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されているとしている。また、デルタ株に比べて相対的に入院・重症化リスクは低いが、感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高く、死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、80歳以上の占める割合が高くなっているという。

 なお、海外では日本とは異なる種類のオミクロン株への置き換わりがみられる。その重症度は不明だが、警戒が必要だ。

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