年間1万人と予想される梅毒感染でリスクが上昇 「HIV」「エイズ」に気をつけたい

梅毒に感染しているとHIV感染リスクが高くなる(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 ちなみにエイズ動向委員会が発表した「令和3年HIV感染者・AIDS患者の年間新規報告数(速報値)」によると、新規HIV感染者は同性間性的接触513件(全体の約72%)、異性間性的接触87件(同約12%)、母子感染1件で20~40歳代が多かった。一方、新規エイズ患者は同性間性的接触151件(全体の49%)、異性間性的接触53件(同約17%)、静注薬物1件で30~50歳代が多かった。

「日本ではHIV・エイズともに同性間性的接触の患者数が多いため、『男性同性愛者の病気』と思われがちですが、世界全体ではHIV陽性者の半分は女性で、男女間感染が主流です。男女ともにHIVやエイズは他人事ではないのです」

 なお、いまはHIV感染予防のための薬がある。セックスして72時間以内に抗HIV薬の内服を28日間、1日1回か2回行うことで感染リスクを80%以上低減できるとされる「PEP(暴露後予防内服)」、セックスする前から抗HIV薬を飲む「PrEP(暴露前予防内服)」だ。詳しくは性感染症専門医に相談することだ。

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