甲状腺がんは「早期発見・早期治療」が死亡率減少につながらない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 甲状腺がんは、首のしこりや声のかすれなどで見つかることもあるが、最近では無症状で、健康診断や人間ドックなど何らかの検査の際に偶然見つかるケースが一般的。がんと突然告知されれば動揺するが、その時、取るべき行動は次の通りだ。

「医師から甲状腺がんの種類の説明がなければ、セカンドオピニオンなどで種類を確認してください。乳頭がんで超低リスク群なら経過観察でいけるかもしれない。しかし、その考えは甲状腺がんの専門医の間でようやく広まってきた段階で、一般の医師には十分に浸透していないかもしれません。種類やリスクの分類も、専門医がいる施設でなければ、行われていないことがあるのです」

 甲状腺がんの種類は細胞診で調べられる。90%が乳頭がんなので、ほとんどの人は乳頭がんと診断されるだろう。そうなれば、次は超低リスク群か、手術やその他の治療が速やかに必要な高リスク群か。遠隔転移の有無、年代、大きさ、他臓器への激しい浸潤の有無などで分類される。

3 / 4 ページ

関連記事