甲状腺がんは「早期発見・早期治療」が死亡率減少につながらない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 乳頭がん以外の種類の甲状腺がん(未分化がんや髄様がんなど)であれば、手術、分子標的薬(遺伝子変異によって作られた異常なタンパク質を標的とする薬)、放射性ヨウ素内服療法、TSH抑制療法(甲状腺刺激ホルモン=TSHを薬で抑制する)など、その種類に応じた、エビデンスのある治療が選択される。必要に応じて、遺伝子検査も行われる。

 残念ながら未分化がんは日単位で症状が進行するが、それ以外は高リスクでも進行は月単位より遅い。セカンドオピニオンを受ける時間はある。 

 避けたいのは、「経過観察で対応できたのに全摘された」「適切なタイミングで遺伝子検査が行われなかったために分子標的薬の治療が遅れた」など、方向性の違う治療を受けてしまうことだ。

■主な症状は 甲状腺がんの主な症状は首のしこり。「声かすれ」「のみ込みにくさ」などもあるが、まれだ。

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