一般的には知られていない「2つの性感染症」が6月から検査が公的保険適用に

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■不妊症の原因になケースも

 一方、性器マイコプラズマ感染症は尿道炎を起こす原因として知られている。

「尿の通り道である尿道に病原体が感染して炎症を起こした病態を尿道炎と言います。この病気の原因は、細菌の一種である『クラミジア』と『淋菌』で約70%を占めます。それ以外の原因で起きている尿道炎は原因が分からず、かつては『非クラミジア性非淋菌性尿道炎』と分類されてきました。しかし、そのうち約20%が細菌の一種である『マイコプラズマ』か『ウレアプラズマ』が原因であることが分かってきたことから、いまはどちらかが原因の場合は『性器マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症』と呼ばれています」

 男性の場合は排尿時の軽い痛みや違和感、尿道からのサラサラした分泌物が認められる。また、尿道炎だけでなく、急性精巣上体炎、慢性前立腺炎、男性不妊の原因になることもある。女性の場合は、ほとんど症状がないことが多く、あったとしてもいつもと違うおりものや腟のかゆみ、下腹部の違和感くらい。しかし、放置すると骨盤腹膜炎、不妊症、流早産の原因になるケースがあるという。

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