五十肩を徹底解剖する

腱板断裂の手術後 腕はいつから「普通に」使えるようになる?

写真はイメージ

 また、腱と骨の癒合強度が十分になる術後3カ月までは重量物を持つことは避けてもらっています。

 社会活動では瞬発力や持久力を要する複雑で確実な動作が必要です。実戦復帰はもう少し遅くなります。

 デスクワークなら、退院後に装具のまますぐ復帰可能です。しかし車の運転は、安全性を考えると2カ月は避けるべきです。肉体労働なら復帰まで4カ月ほど見ておいてください。

 軽いジョギング開始は1~2カ月後ごろ。ゴルフの練習なら4~6カ月後ごろ、ラウンドは半年前後です。テニスのような頭の上で腕を振るスポーツは、8カ月以降の復帰が目安です。

「腱板断裂」の手術成績は非常に優秀です。手術を決断した患者さんからは、痛みがすっかり取れたと喜ばれます。ただし、実生活への復帰には時間を要しますので、決断前に今後の予定を確認し、調整をしておくことが大事です。

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安井謙二

安井謙二

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

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