なお、アミロイドPET検査は、検査薬が約25万円、検査機器が5億円と、医療機関側の投資にお金がかかるため、検査自体も高額にならざるを得ません。アルツクリニックの場合、55万円(税別)です。結果が「陽性」となれば医療費控除の適用となり、翌年の確定申告で税金の一部が控除されます。これは、人間ドックで疾病が発見され治療が開始されれば、ドック費用が医療費控除の適用となるのと同様です。
さらに、アミロイドPET検査で陽性となれば、その後の治療費などは保険適用となります。月の限度額を超えた場合は高額療養費の対象になるものの、そこまで高額になることはありません。
ちなみに認知症が進行した場合、厚労省と慶応義塾大学の研究では、入院医療費はおおよそ月額34万4300円、年間413万1600円(治療費と食費。個室料金、オムツ代、クリーニング代などは別料金)と試算されています。
これからの時代は、予防活動や保険制度をうまく利用して、認知症を「迎え撃ち」ましょう。
認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う