高齢者の正しいクスリとの付き合い方

納豆を一粒でも食べてはいけないクスリも…効果がなくなる

納豆菌は体内でビタミンKを作り出す

 クスリの中には食べ物に含まれている成分との間に相互作用があるものも存在します。使っているクスリと相性の良くないものを知らないうちに食べてしまっている、なんてケースもあるかもしれません。そんなことが起こらないように、今回は食べ物とクスリの相互作用についてごく一部ですが紹介します。

 血をサラサラにする抗凝固薬のひとつ「ワルファリン」というクスリを使っている人は、残念ながら納豆は食べられません。納豆に多く含まれているビタミンKとワルファリンの相性が良くないのです。血液が固まる際にはビタミンKが必要になります。ワルファリンはビタミンKの働きを抑えることで血を固まりにくくするクスリなので、食べ物でビタミンKをたくさん取ってしまうと、効果がなくなってしまうのです。

 ビタミンKは納豆だけでなく、野菜や海藻などにも多く含まれています。しかし、ワルファリンを服用していても、これらは特に食べてはダメとはされていません。むしろ健康のためにもある程度は食べたほうが良いでしょう。

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東敬一朗

東敬一朗

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

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