最近、口が乾いてものが食べにくいし、話しづらい……。年を重ねるにつれて気になる口の乾燥。ドライマウスはさまざまな原因によって引き起こされますが、シニアの場合は唾液を作る唾液腺の機能が低下し、分泌量が減ることが大きな原因です。また、噛む力の衰え、使っている薬の副作用、行動範囲が狭くなることで話す機会が減ることも、唾液が出にくくなる要因とされています。
口の乾燥は乾いたものが食べづらい、舌が傷んだりざらつく、口の中がネバネバする、入れ歯で口の中が傷つきやすいといった不快感を生じます。また、歯周病や口臭の原因になり、味覚障害を引き起こすケースもあります。
たかが口のトラブルと思っていても、全身のトラブルにつながりかねません。風邪や感染症にもかかりやすくなり、食べものが飲み込みづらいために誤嚥(ごえん)性肺炎の原因になることもあるのです。
健康長寿に役立つ高齢薬膳